【インタビュー】

リーディングラッシャー・ベスト11(RB)に輝いて

※松田選手は平成16年度関西学生リーグの個人成績、ラッシング部門で
トータル536ヤードを獲得してリーディングラッシャーに輝くと共にベスト11
(RB)にも選ばれました。

左が松田選手

対神戸大戦での、突進する#3松田選手

関西大学カイザース主将/RB 松田 武晃選手(52期)

個人賞ではなく全員で勝ち取った栄光
アメフトをもっと好きになって欲しい

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 ―ダブルタイトル獲得は現役、OBを問わず大変誇りに感じます。また現役にとって大いに励み
になることと思いますが、まず受賞の感想から。
 素直にうれしいです。いまだに信じることができません。しかし、私個人の力だけではこのよう
な素晴らしい賞を獲得することはできませんでした。チームメイトによるサポート、監督・コーチ陣
の指導、色々な方からの応援があったからこそ成し得たことだと思います。そういった意味で個
人賞ではなくみんなで勝ち取った栄光であると私は考え、誇りに思います。本当にありがとうご
ざいました。
 ―その原動力は何だったのでしょうか。
 とにかくシーズン中はチームが勝つ為に自分がすべきことを徹底しょうと考えていました。私は
個人スタッツよりチームの勝利の方が大切だと思います。今年はチームから“走って点を取る”
ことを要求されたので、私はそれに応える為に全力を注ぎました。今回の賞は本当に結果とし
てついてきただけであり、私からすれば非常に幸運でした。
 ―その一方で、主将としての大変な苦労があったことと思いますが…。
 それぞれに個性を持つ、120人を超える部員をまとめる
のは確かに苦労しました。しかし様々な個性のぶつかり
合いから生まれる力は未知で可能性にあふれていて、
ものすごくやりがいを感じました。毎日の練習が変化と
新たな発見の連続で日々楽しむことができたと思います。
また試合に勝ったときは自分のチームで勝てたという達成
感で喜びも格別でした。私は本当にチームメイトに恵まれ
たと思います。頼りない私に最後までついてきてくれた彼
らに心から感謝したいと思います。
 ―フットボールへの取り組みの中で、常日頃から心がけ
ていることがありましたら…。


 私がフットボールにおいて常に心がけていることは、“自分の中に限界を作らず、常に高いステ
ップに向かって挑戦し続ける”ことです。目標を達成して現状にあまんじょうとする自己満足が己
の最大の敵だと私は思います。何かを達成したら次にまた新たな試練を自分に課して常に上を
目指すことが重要ではないでしょうか。これはフットボールにおいてだけではなく人間としての成
長にも繋がることだと思います。

 ―豊高フットボール時代を振り返って、一番の思い出は何ですか。
 専任のコーチのいない我々豊中高校は、代々ゲームウィークには自分達で対戦校のスカウテ
ィングをし、アサイメントを作って試合に臨みます。我々の代も例外ではなく、毎晩深夜まで仲間
の家にお邪魔して作戦を練っていました。眠い目をこすりながらみんなと話し合ったり、お邪魔し
た家の家族の方々の温かい配慮を頂いたことは今でも昨日のことのように鮮明に蘇り、一生忘
れることのできない大切な思い出です。
 ―リクルートも兼ねて後輩へのメッセージを…。

 とにかくアメフトをもっと好きになって欲しいです。コーチの指導ではなく、自分達の力で勝てる
チームを作ることは容易なことではないと思います。時には自分達に対して心を鬼にしなければ
ならないでしょう。そういった試練の時に、“好きなことだから”と笑って取り組めるようになってほ
しいです。常に謙虚で、高いレベルを目指して努力し、自分達を応援してくれたり、サポートして
くれる人達への感謝を忘れず、ロードランナーズの一員であることに誇りを持って頑張ってくださ
い。

 ―最後に、就職は、また今後のフットボールとの関わりは…。
 就職は関西大学の事務職員として働くことが決まりました。アメリカンフットボールは単にスポ
ーツとしてだけではなく、私を人間として成長させてくれたすばらしいスポーツだと思います。これ
からも何かしらアメフトには関わっていきたいと考えています。いずれ関西大学カイザースてコー
チをするすもりですが、まだプレイヤーとして日本一になりたいという未練が残っているので、職
員として働きながらクラブチームでプレイヤーを続けるつもりです。これからも温かいご声援の程
よろしくお願い致します。  

対神戸大戦での、突進する#3松田選手