北大津に敗退、2回戦進めず
ライン戦で圧倒され、独走許す

 1Q  2Q  3Q  4Q 合計
豊 中   7   0  7  14  28
北大津  21  14  7  13  55

【1回戦】豊中高校ー北大津高校
       6月1日(日) 長浜ドーム

【戦績観戦記】

 第38回関西高校アメリカンフットボール選手権大会は6月1日に開幕し、長浜ドームで1回戦2試合が
行われました。第1試合で大阪3位、久々7年ぶりの出場の豊中高校は滋賀1位の北大津高校と対戦
しました。
 豊中のレシーブで試合開始。リターナーの#1WR麻生の好リターンで自陣42ヤードまでボールを戻した
豊中は第1シリーズの第2D、5試合振り出場のエースランニングバック、#23早川のオプションプレーで
第1Dを奪うなど好スタートを切ったかに見えましたが、後が続かずパント。攻撃権を得た北大津は自陣
21ヤードからの第1D、主将でエースランニングバックの浦田が、タックルをはねのけ、またかわしながら
力走。凡そ80ヤードを一気に走り切ってTD。TFPと共に0−7と機先を制します。このいきなりの一発独
走TDで豊中は、出鼻を叩かれたばかりではなく、その後の攻守に少なからぬダメージを受けます。
豊中は第2、第3シリーズもパントに終わります。身長180p、体重100s前後の相手大型ラインに圧倒
されて、ランニングは思うように進まず、パスも余裕をなくして大阪大会の際のリズム良い攻撃が出来
ません。そうこうするうちにこのQ9分05秒、相手陣44ヤードから再びRB浦田に右タッチライン際をロング
ドライブされ、TDを奪われます。TFPも加えられて0−14と豊中はリードを広げられます。苦しい展開の
豊中は#5WR高松が、センターライン付近まで好リターン。この好位置から#16QB矢羽多がオプション
キープで40ヤードゲインして、エンドゾーンまであと10ヤードと迫ります。このチャンスに9分49秒、#39
RB佐想が中央を突き待望のTD。#80K大塚のTFPも成功して豊中は7−14と1TD差に迫ります。さあ、
豊中の追撃開始かと期待された矢先に、またまた浦田に独走を許し3本目のTDを与えて、7−21とすぐ
さま引き離されて第1Qを終了。第2Qに入っても北大津は余裕をもってラン、パス攻撃を仕掛け、優勢に
試合を進めます。そしてこのQ、2分46秒と9分40秒にTDを追加。この二本も一発独走で決めたもの
です。これに対して豊中は一気の挽回を狙って果敢にロングパスを試みますが、ことごとくインター
セプトされて攻守交替。追撃できず7−35と大きく引離されて前半を折り返します。
 後半を迎えて豊中は#50LB児玉のインターセプトで反撃の糸口を掴み、QB矢羽多からWR高松への
ロングパスが決まって敵陣10ヤードへ。#39RB佐想が7ヤード進んだ後4分14秒、残りの3ヤードをRB
早川がオプションピッチを受けて左隅にTD。K大塚のTFPも決まって豊中は14−35と差を縮めます。
しかし、その直後の4分44秒にまたもやエースランナーに独走TDをきめられ、瞬く間に14−42と差を
広げられます。第4Qでもインターセプトから相手に得点を入れられて14−48。勝負を諦めない豊中は
#21RB藤本の好リターンでセンターライン付近まで挽回。続いて早川のパスキャッチとラン、更には#9
TE二宮へのパス成功でエンドゾーンまで10ヤードと攻め込みます。WR麻生へのリバースパスでエンド
ゾーン寸前。そして最後は3分20秒、QB矢羽多自らが持ち込んでTD。TFPもなって21−48と粘ります。
続いて#66DE白石、#86DE矢野のQBサックで攻撃権を得た豊中は、RB藤本のランなどで前進。そして
8分20秒、佐想の中央突破でTD。28−48としました。しかし、タイムアップ直前にも1TDを追加されて
乱戦の末、結局28−55。豊中高校はライン戦で相手大型ラインに圧倒されて、最後まで自己のペース
を掴めず、相手バツクスの一発独走を許して完敗。2回戦進出はなりませんでした。.

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★関西大会


【決勝戦】大産大附属高校ー関西大倉高校
          6月21日(土) 王子スタジアム

大産大附、5年振り6回目V
エースRB井上、6TDと大暴れ

 1Q  2Q  3Q  4Q 合計
大産大附  21  23  14  0  58
関西大倉   0   0   0  0    0

 第38回関西高校アメリカンフットボール選手権大会最終日は6月21日(土)、王子スタジアムで大阪
1位大阪産業大学附属高校と同じ2位関西大倉高校の大阪勢同士で決勝が争われました。両校は大
阪大会決勝でも戦い、41−6で大産大附が快勝しています。
 関西大倉のキックオフ、大産大附のレシーブ、1Q12分の正式計時で行われました。大産大附はここ
までの試合同様、Iフォメーションから切り札の#22エースRB井上(TB、2年生)のランを軸にオフェンスを
組み立てます。第1シリーズの第1D、第2Dと続けて井上を走らせ8ヤードゲインした大産大附は、更に
第3Dも井上の右オフタックルプレー。密集を抜け出た井上は俊足を飛ばし、凡そ55ヤードを駆け抜けて
TD。TFPも加えて第1Q早々の1分41秒、7−0と優位に立ちます。大阪大会の雪辱を期す関西大倉の
オフェンスを1回のFDに止めた大産大附は自陣41ヤードからの攻撃で、#39RB山崎(UB)が中央を突い
て35ヤード前進し、敵陣24ヤードまで攻め込みます。この好機も止めは矢張り井上。8分01秒、右オフ
タックルプレーで二つ目のTD。TFPもなって14−0とリードを広げます。堅い守りで関西大倉の反撃を
許さない大産大附の勢いが続きます。11分23秒には、#10QB長身の荒木から#23WR中村へのロング
パスが鮮やかに決まり、中村は相手DBを振り切ってTD。TFPと併せて21−0と大産大附が引離します。
これ以上離されたくない関西大倉ですが、第1Qは自陣での攻防に終始して全く進めません。第2Qに
入ってようやく敵陣に攻め入りますが、相手の強固なディフエンス陣を崩すことが出来ません。
すっかり勢いに乗った大産大附は、井上のランに#9WR主将の宜本へのパスを織り交ぜてゲインを重ね
ます。そしてこのQ5分39秒、井上が右オフタックルを突いてTD。TFPも決まって28−0.。大産大附の
一方的な試合となります。この後、セフティーで2点を得た大産大附は10分16秒、11分21秒と立て
続けに、強力オフェンスラインに支えられた井上が、スピードで相手タックルをかわして連続のTD。
44−0と大産大附が大差をつけて前半を終了しました。
 後半を迎えて、何としても意地を見せたい関西大倉ですが、相手ディフェンスの鋭い出足に抑えられ、
攻撃が全くの出詰まりになると共に反則やインターセプト、ハンブルで相手に攻撃権を与えるなどのミス
も重なって、FDを奪うのが精一杯で敵陣に攻め込めません。これに対して攻撃の手を緩めない大産大
附は第3Q5分14秒、井上がこの試合実に6本目のTDで51−0.。更には、WR宜本の見事なパスキャッチ
に続いて#34RB大西のTDランで第3Qを終わって58−0とワンサイドのゲームとなります。
第4Qは共に得点なく、結局このまま試合終了。攻守に圧倒した大産大附属高校が大勝し、5年振り
6回目の優勝を遂げました。関西大倉高校は為すすべもなく完敗しました。
 なお、斉藤杯(最優秀選手賞)は大産大附のRB井上 周、奥川杯(敢闘賞)は関西大倉のRB長山 声矢
の両選手が選ばれました。

フォトグラフ
http://sports.geocities.jp/toyonaka_roadrunners/photo

中川顧問  「北大津の最初のプレー(RBの一発
         独走、80ヤードのTD)が全てでした」

(長浜ドーム、平成4年6月20日オープン)

(ドーム屋内、1,762人収容)